ただ、これからは "知恵" の発揮が出番であるとともに、それ以前に "気力" や "気合い" といった精神面での充実が不可欠だと自覚しつつある。この大不況を掻い潜って行くためには、という話である。
そんな "古風な精神力" では......、という声も聞こえてきそうではある。が、逆に言えば、そうしたシニカルな姿勢に陥ったところで、何も始まるわけでもなさそうである。客観情勢だけを内側に映し出してみたところで、出口のない状況が追認できるだけなのかもしれない。シニカルさが高じて、あたら我が身の "心身" を病的方向へと追い込むだけなのではなかろうか。
ここは、 "気力" や "気合い" といった "古風な精神力" 以外にはこれといったものは何もない、と覚悟を決めることが必要であるような気がしている。少なくとも、 "心身" の遜色が回避できていれば、過剰な悲観主義に陥らずに、あるがままの現実、その中には見るべきものも含まれていないはずがない現実が、額面どおり見えてくるのではなかろうか。こうした視点を楽観主義だと疑ったのでは、ただただ自分で自分の首を絞めるに等しいわけだ。
とにかく、今後の経済情勢は、いわば "氷河期" と言葉が当てはまってしまうような、そんな過酷な状況になりそうなことは否定できない。
現時点では<雇用、急激な悪化鮮明 非正規労働者、半年で8万5000人失業>( 2008.12.26 nikkei.co.jp )という状況であるが、不況風は "正規・非正規" の境を越えてさらなる失業者群を輩出して行く気配が濃厚であろう。
<11月の失業率3.9%に悪化 求人倍率、0.76倍 1倍割れ41道府県>( 2008.12.26 nikkei.co.jp )という報道もあるし、<雇用調整、正社員に波及も 経団連・大橋洋治副会長>( 2008.12.26 nikkei.co.jp )という報道もある。
ここでひとつ留意しておきたい点がある。それは、われわれ一般庶民は、この "危機" の推移の "スピード" を十分には認識させられていない、という点なのである。
思うに、<半年で8万5000人失業>という結果を生み出した "大手企業" は、現在進行中の "危機" の進行速度をかなりの程度十分に掌握しているものと思われる。だからこそ、相応の "スピード" 感を伴った措置を講じたのではなかろうか。
が、それに対するわれわれ一般庶民は、もともとが情報に対して、あるいはすべてに対して "受身" 的であるために、 "後手後手" の立場に甘んじさせられている。
状況の推移の "スピード" をリアルタイムで知ったからといってどうなるものでもないかもしれない。
もし、一般庶民側での実効性のある "スピード" あるいは "先読み姿勢" を問題とするならば、今日の危機的事態の "遠因" を作ったであろう政権(小泉政権!)選択時の庶民の政治判断にまで遡ることが必要となるのかもしれない。構造改革、グローバリズムの積極的推進や、そこでの "派遣法改正" (派遣業務範囲の拡大!)などの推進を、ほとんどノー・マークで見過ごしてきた、われわれ一般庶民の "先読み姿勢" のに無さを嘆くことになりそうだ。
この流れは、 "格差社会" の深刻化が叫ばれてもなお、勘違いし続けたことにまで連なっていそうである。
だから、われわれ一般庶民も同罪だと言いたいのではない。所詮、庶民は社会的情報に対して "受身" 的であらざるを得ず、とくに政治的感覚・判断に関する情報は、ほとんどマス・メディアの手中にあるとさえ言えると思う。
そして、今でこそ、現行の "危機" を涼しい顔をして報じているマス・メディアであるが、その彼らは、当時、自らが果たした "事なかれ主義" 的報道を決して省みることはない。
われわれ一般庶民は、ここまでグローバルに展開し続けているその経済システムとその "危機" に対しては、もはやほとんど無力なのかもしれない。そしてその事情は、その昔、引き起こされてしまった "戦争" に対しては無力でしかなかった事情と酷似しているかもしれない。
要するに、こうした "巨大な人的災難" は、ヘンなたとえであるが、 "前髪" しかない "幸運の女神" に対処する方法がひとつしかない、つまり、 "前髪" を鷲掴みする以外はないように、立ち上がりつつある事前の状況において対処するほかはないことになる。
だからこそ、可能な限り "先読み姿勢" を心がけ、そのための情報をこそ探るということが欠かせないわけだ...... (2008.12.26)


コメントする